非PoE NVRでは録画とカメラ電源が分かれます。アダプター方式と外部PoE方式を比較し、見積もりに含める電源やスイッチ負荷を整理します。
セクション01
レコーダーに合わせてカメラの給電構成を決める
非PoE NVRは外部ネットワークスイッチを介してカメラ映像を録画できますが、マニュアルの非PoE構成では、通常のLAN接続からカメラに給電することはできません。各カメラには適切な個別電源、または互換性のある外部PoE電源が必要です。不足する付属品を買う前に、カメラ、スイッチ、レコーダー間のデータ経路を描き、各機器の電源を示してください。アダプター表示、PoEポートごとの能力、スイッチの総電力予算を別々に確認します。そのうえで、実際の配線経路と必要なバックアップ電源の依存要素を含めます。これにより、購入したレコーダーでできることと、目的の録画システムを完成させるための追加品が明確になります。

セクション02
見積もりを比較する前にカメラの給電範囲を決める
カメラグループごとに行を設け、データ接続の横に提案電源を記載します。レコーダーだけの見積もりでは、ほかに必要なアダプター、給電スイッチ、アップリンク付属品、施工を判断できません。総額を比べる前に、供給者には含まれる機器を、現場側には継続使用する機器を明示してもらいます。
給電方式の代替案は分けて扱います。アダプター方式と外部PoE方式は、それぞれ同じ録画目的を満たす経路全体を示す必要があります。両方を必須購入品にしたり、給電しないネットワークポートを不足している電源として扱ったりしないでください。機器要件と選定したスイッチの資料に基づいて、案の適否を判断します。
調達判断の例:既存のレコーダーを残し、買い手がカメラ用電源と外部給電スイッチを比較します。残す既存品、各案に含める新規品、商用電源の接続を担当する者を記録します。以下の表は解決すべき質問を提案するものであり、試験済みの機器組合せや新しい電力定格を示すものではありません。
| 品目または依存要素 | 添付する根拠資料 | 供給に関する判断 | 発注前の確認事項 |
|---|---|---|---|
| カメラ電源 | 正確なカメラ給電方式と機器ラベル | 対応する個別電源または文書で確認したPoE電源 | どの案ですべてのカメラに給電しますか。 |
| 外部スイッチ | ポート能力、総電力予算、アップリンク要件 | 新規、既存品を継続使用、別途担当 | 電力と通信量をそれぞれ考慮していますか。 |
| レコーダーとストレージ | レコーダーの識別情報と合意済みの録画要件 | 継続使用する機器や見積対象機器に含まれる内容を明示する | ドライブと必要なアクセサリーは含まれていますか。 |
| 停電時の運用目標 | カメラから録画までの必須経路 | 保護対象の依存要素を重複なく一覧化する | そのままでは、必要な電源やスイッチのうち何が停止しますか。 |
| 施工上の接続条件 | ケーブル端点、端末処理、現地電源の責任分担 | 機器供給と現場作業の区分 | 残る各接続を誰が担当しますか。 |
セクション03
機器と接続の範囲を明示する
NVR4.0 user manual CH_V2.4.docの3.3.1節には、非PoEレコーダーをスイッチ経由で接続し、カメラには別途給電する構成が示されています。ファイル名はV2.4ですが、本文ではV2.2と記載されています。図を適用する際は、該当節と実際の機器の識別情報を確認してください。
カメラ、スイッチ、レコーダー間のデータ接続を描きます。カメラ電源、スイッチ電源、レコーダー電源は、それぞれ別の電源接続として追加します。モニターとマウスは役割に応じて示しますが、どちらもカメラへの給電を確認するものではありません。
カメラにPoEを使う場合、個別のカメラ電源を置き換えるのは、文書化された給電方式がそのカメラに適合する機器に限ります。スイッチやその他の給電装置を明示して確認してください。同じケーブルコネクターが挿さるからといって、レコーダーの通常のネットワーク端子をPoE出力として扱うことはできません。
セクション04
機器を接続する前に電源表示を確認する
マニュアルの3.1節は付属アダプターの使用を推奨し、機器の許容電源範囲内での使用を求めています。コネクターが合うだけでは、電圧、極性、電流供給能力が正しいとは確認できません。機器とアダプターの表示を比較し、対応する機器と電源を識別できるようにします。
個別給電する各カメラにも同じ確認を行います。使い慣れた電圧やワット数を案件全体に当てはめないでください。ラベルがない場合やアダプターの識別が不確かな場合は、接続前に対応する仕様を入手します。
5.3節の質問3と4でも、起動やディスクの症状に電源が関係することが示されています。予定しているディスクや周辺機器を接続した状態で不安定になったかを記録します。この観察は調べるべき給電条件の整理には役立ちますが、未確認の高電圧アダプターへの交換を正当化するものではありません。
セクション05
外部PoEグループをそれぞれ確認する
外部PoEを使う設計では、ポートごとの確認と総電力の確認の両方が必要です。各スイッチグループについて、すべてのカメラの実際の最大受電要件を一覧にします。各機器をポートの給電方式・能力と照合したうえで、グループ全体の必要電力をスイッチの利用可能な総電力予算と比較します。
適用すべきケーブル損失を考慮し、余裕を設ける場合はその理由を示します。実際の機器要件がなければ、そのグループは未解決です。この資料一式には当該構成のカメラ電力値がないため、仮定したワット数をNexPro-Linkカメラの仕様として扱うことはできません。
電源と併せて通信容量も評価します。適切な給電ポートがあっても、そのリンクや共有アップリンクが想定する通信量を扱えるとは限りません。電力と通信の判断項目を分け、両方の要件を確認する前に、端子数だけを理由にスイッチを採用しないようにします。
| 案件の条件 | 必要な確認 | 次の対応 |
|---|---|---|
| カメラが個別アダプターを使用する | 機器と電源アダプターの表示が適合していること。 | 各電源と、その施工責任を含めます。 |
| カメラが外部PoEを使用する | 各ポートの能力とグループ全体の電力予算が実機の要件に合っていること。 | グループごとに資料で確認した電源を選定します。 |
| ポートはあるが給電が未解決 | ポート数だけでは給電能力は確認できません。 | 機器要件が分かるまでスイッチの選定を保留します。 |
| NVRだけがバックアップ電源に接続されている | カメラ用電源や必要なスイッチは停止する可能性があります。 | 録画に必要な依存要素まで保護対象に含めます。 |
セクション06
配線経路と連続したケーブル切断長を計画する
カメラへの実際の引込配線とスイッチのアップリンクを、経路や端末処理の余長も含めて描きます。マニュアル1.1節の長距離ケーブルに関する一般的な記述には、共通の距離、ケーブル等級、電力予算の条件は示されていません。通常のCAT6で無制限に到達できる根拠にはなりません。
提示された切断例では、85mの連続配線を十本、305mのリールから切り出します。総配線長 = 10 × 85m = 850mです。総延長だけの計算ではceil(850m ÷ 305m) = 3リールとなりますが、それでは必要な本数を連続した長さで切り出せません。
1リールからの切出し本数 = floor(305m ÷ 85m) = 3です。使用長は3 × 85m = 255mで、残りは305m − 255m = 50mです。したがって、三つのリールから得られる連続配線は3 × 3 = 9本です。必要リール数 = ceil(10 ÷ 3) = 4となります。四つのリールの総長は4 × 305m = 1220mで、指定どおりに切り出した後の残りは1220m − 850m = 370mです。
この調達計算は、各85mの切出し長に必要な余長が含まれ、途中で継がないことを前提とします。最終長が変わる場合は、切断計画を見直す必要があります。計算で分かるのはリール数であり、経路の電気的・ネットワーク上の適否ではありません。

セクション07
停電時に必要な依存要素を保護する
各カメラの電源から、必要なスイッチを経てNVRまでの録画経路を追跡します。レコーダーに電源があっても、停電したカメラや停止したデータ経路から新しい映像を保存することはできません。停電時にも運用者が継続して見る必要がある場合に限り、ディスプレイを含めます。
各電気負荷は一度だけ数えます。PoEスイッチの実測AC入力には、給電しているカメラの電力がすでに含まれる場合があり、端末側の電力を再び足すと一部が二重計上になります。UPSのワット容量、VAで示す皮相電力容量、分単位の必要稼働時間は別々の要件として管理します。
バックアップ電源の計画は、構成図から一歩進んだ技術検討です。NVRマニュアルにはUPSの稼働時間表はありません。そのため、実際の保護対象負荷とバッテリー構成がなければ、候補UPSの定格だけで必要な録画継続時間は確認できません。

セクション08
不足する依存要素を供給品目に落とし込む
案件の例:施工業者がレコーダーを購入した後、カメラ用アダプターとPoEスイッチが含まれていないことに気付いたとします。最初に、対応する個別電源を使うか、互換性のある外部PoEを使うかを決めます。その後、見直した範囲に必要なスイッチ、電源、配線経路を明示します。
供給済みの品目、まだ必要な品目、現場側に割り当てた作業を分けます。録画・再生の目的と保存期間の目標は、レコーダーやディスクの選定条件になるため、機器一覧と一緒に管理します。NexPro-LinkのBOQ確認・見積もり支援は、この機器の検討に対応できますが、現地の施工すべてが含まれることを意味しません。
セクション09
購入者からの質問
スイッチに空きポートがあれば、カメラを追加できると判断できますか。いいえ。給電能力、グループに残る電力予算、通信条件を引き続き確認する必要があります。
カメラ用アダプターとPoEの両方を購入する必要がありますか。実際のカメラに対応した給電構成を選びます。理由を示さずに、両方をカメラ給電の必須購入品としないでください。
ケーブルの例で85mリンクの適否が確認できますか。いいえ。これは連続したケーブル長の調達を示すもので、施工するリンクには固有の適用条件の確認が必要です。
セクション10
不足している電源情報を提示する
カメラのモデル、文書化された電源要件、カメラからスイッチ、レコーダーまでの簡単な構成図を、NexPro-Linkのinfo@nexpro-link.comへお送りください。
技術資料
これらの情報源は一般的な計画原則を裏付けるものです。最終設計には、必ず選定製品の最新データシートと適用されるプロジェクト規格を使用してください。




